育児と食

妊娠や育児に関する食に関する情報を専門家の立場から、母親、妊婦の立場から発信したいと思います。オーストラリアでの育児、妊娠、ジェンダー論に関する雑記も多いです。どうぞよろしくお願いします!

食品添加物って本当に危険なの?そんなわけないよ(偽装豆腐・その他添加物編)

 前回の記事で豆腐に使われたパーム油がトランス脂肪酸・廃油というのは断じて違うと主張しました。今回は残りの2点についてお話ししたいと思います。

atenami.hatenablog.com

 

こんにちは!アテナミです。今回は豆腐に使われていた添加物についてお話をしたいと思います。

 

お話ししたいポイント

・パーム油(安いと思われている)は劇薬ヘキサンで処理したトランス脂肪酸たっぷりの廃油

・他の添加物について配合する側からの個人的なコメント

・(おまけ)現代人のカラダの不調は高度経済成長とともに培った流通、保存のための食品添加物、農薬などによる副産物

話題になったYahoo!ニュース記事

headlines.yahoo.co.jp

 

添加物について添加する側からのコメント

私は商品の開発も行っていたので、今回取り上げられていた豆腐に使われていた添加物も実際の商品に添加したことがあります。添加する側からの意見は知ることがなかなか出来ないと思うので、この機会に言える範囲で綴ってみました。ただこれくらいの内容であれば食品添加剤を扱っているメーカーのHPに行けば書いてあったりもします。

消泡剤

原材料:豆腐だとレシチンと炭酸カルシウム

豆腐を固める時に見た目をつるっとさせたいから使うのかなと思います。私は加工の工程で泡立ちが邪魔な時に添加していました。身体に特に影響を及ぼさないため、開発者もよく使っています。泡立ちって簡単に消えないし、配管を閉塞させたりと商品化の大きな障害になるからです。時短のためだけではないです。

添加物についての基本的な考えは、必要ないなら高価なので使いたくないということ。正直、見た目だけの問題であればコストダウンしたいので使いたくないです。

レシチン

原材料:大豆のリン脂質

食品用の乳化剤としてよく使われています。乳化作用も強いし、表示に書ける大豆由来という響きも消費者の受けが良いので、乳化剤を使う際にはなるべくレシチンを使うようにしています。ただ、豆っぽい風味があるため、使える食品の幅は狭いです。

グリセリン脂肪酸エステル

グリセリンと脂肪酸のすごくシンプルなエステル化合物です。脂肪酸の種類によって様々な特徴の乳化剤が存在します。もちろん食品用のものは安全なものばかりです。もう、どの食品にも入りすぎてこれ無しの加工品って存在するの?という感じです。

こちらも加工の工程で便利だから使うこともありますが、作用がマイルドなものが多いので、どちらかというと消費者のニーズを満たすために使うことが多いです。ニーズというのは主に見た目と食感です。

日本の乳化剤技術は世界トップクラスで特許数もずば抜けて多いのですが、これも日本の消費者の要求が厳しいためかもしれません。海外だとあまり見た目や食感にこだわりがないため、乳化剤の使用も少ないです。海外に住んでいると、痛切に日本の加工品のクオリティの高さを感じますよ。

もちろん、消費者のニーズがなければコストダウンしたいので使いたくないです。

炭酸カルシウム

自然界のそこらじゅうに存在しているし、カルシウムの栄養強化剤にも使われるくらいなので全く問題なし。それぞれ必要な用途で使われる添加剤ですね。

シリコーン樹脂

今回、この響きに戸惑った人が多いのかなと思いますが、シリコンとよく混合されてしまうシリコーン。全然違いますよー。シリコーンはケイ素と酸素の結合を骨格とした液状やゴム状、樹脂状の化合物を指します。食品には主に液体状のものが使われます。消費者の受けが抜群に悪いため開発者もあまり使いたくないですが、消泡剤としては超有能です。そして言葉の響きに反して安全性はピカイチです。なぜなら身体への作用がかなり低いですからね。医薬品の加工剤にも使われているくらいです。

 

身体に有害な添加剤は使われておりません!!!

 

海外に比べるとちょっと日本は添加物を使いすぎ感は無きにしも非ずですが、消費者ニーズがある以上は開発する側は望まれるものを開発しちゃいますからね。添加剤が気になる方はそれらを省いた商品を購入しましょう。多少、保存性・見た目・食感が悪くてもそちらの方があなたにとって精神衛生上、価値があります。

「豆腐のようなもの」みたいなものは確かにたくさんある

<ある豆腐の原材料1>
 *有機大豆(中国)
 *パーム油、凝固剤(粗製海水塩化マグネシウム にがり)
 *塩化マグネシウム(にがり)
 *消泡剤(レシチン:大豆由来、炭酸マグネシウム)

<ある豆腐の原材料2
 *大豆(国産)
 *凝固剤(塩化マグネシウム)
 *グリセリン脂肪酸エステル
 *炭酸カルシウム
 *レシチン(大豆由来)
 *炭酸マグネシウム
 *シリコーン樹脂

おかしな話です。安くするために大豆の絞りカスを使い、油を補充。時短のために消泡剤を使う。売れれば何でもいいんですね。国産大豆を使っているかもしれない。オーガニック大豆を使っているもしれない。しかし、トランス脂肪酸たっぷりの廃油に近い油をつかったカサ増しはいけないですよ!(Yahoo!ニュースより引用)

 

まあ・・・確かに豆腐っぽいものを作ろうとしたかんじの配合ですね(汗)

 

豆腐は最近見られる傾向かもしれませんが、日本の畜肉加工品や魚介加工品って、昔からこのような配合が多いですね。海外に住んでいると滅多に見られないので特に感じます。

なぜこんな配合にするかと言うと、肉や魚は原材料費がべらぼうに高いのでそのまま加工度を低く売ってしまうと単価が高くなります。単価の高いものは日本消費者は全く買ってくれません。消費者が買ってくれないと利益率の低い食品会社は簡単に潰れてしまいます。売れれば何でもいいというのは、その通りといえばその通り。ただ、企業である限り、消費者の安ければ何でもいいというニーズを満たすために行なっているとも言わせてもらいたい。開発者やマーケッターは最高の一品を作りたいといつも思っています。「〜っぽいもの」であっても、身体に有害なものは作りませんし、できる限り本物(という表現が正しいかは別だけど)に近くて安価なものを作るよう毎日、切磋琢磨しています。

もちろん、畜肉、魚肉リッチなものを製造して販売しているメーカーもたくさんあります。「〜のようなもの」を買いたくない場合は、きちんとお金を出して買ってください。割高だと思うかもしれませんが、それがその商品の本当の適正価格です。

(おまけ)現代人のカラダの不調は食品添加物、農薬などによる副産物なの?

これからはおまけなので、特に科学根拠はありません。あくまで私の個人的感想です。よくスピリチュアル系の資格者がおっしゃるのですが、どんな根拠があって食品添加物や農薬のせいにするのでしょうか。

いや、根拠は特にないっぽいw

 

そもそも、戦前の人は身体の不調とか言う以前に身体が弱い方は幼少の時に病気などでお亡くなりになっています。生きているだけでもかなり身体が丈夫だったと考えられます。そして今もご存命の方は強運かつオリンピック選手並み強靭な身体を持っていた人と言われています。そのようなスーパーマンと一般人の我々を比べて意味があるのでしょうか。

食品添加物の技術が進歩する前は食中毒や食品の腐敗で簡単に病気またはお亡くなりになっていましたし、農薬の技術が進歩する前はカビ毒でお亡くなりになっている方もいるし、そもそも農薬のおかげで人類の栄養状況は一気に良くなったわけで、現代人はその恩恵を存分に受けている立場であります。(もちろん負の側面もたくさんありますが、これは話すと長いので割愛。大学院ではこのような勉強もしていますw)

何もかも違う戦前の日本と現代の日本を同じ土俵で比べるのはナンセンスだと考えます。

ブログ著者に賛同出来たところも少しはある

「購入前はどうかどうか、キャッチコピーに惑わされずに原材料の確認を。」

これは本当に正しいです。原材料表示は小文字で読みにくいし、小難しいですけど、ここは消費者の方にも意識を持って読んでほしいと思っています。よく使われている添加物は正直、覚えてほしい・・・。キャッチコピーも景品法に基づいて書かれているけれど、グレーゾンを狙って作られるものがあるためです。

食品添加物に関する本を探した

食品添加物に関してはなかなかちょうど良い本が見つからないです。トンデモ本かプロ用の本しかないみたいですね。そんな中で何とか見つけたのが、食品添加物キャラクター図鑑。ぱっと見「え?内容は大丈夫?」という感じのポップな本なのですが、内容はかなりニュートラルなもので、「〜が怖いと昔は言われていたが、安全性が確かめられた」など、消費者の方がひっかかっていただろうことをちゃんと説明してくれています。何より頭に入りやすそうなので入門にはぴったり!とりあえず添加物が怖い人はぜひこれを読んでみてください。

 

 

 

なにげに食品表示検定の中級を持っていますw

すごいのかすごくないのかわからんw

 

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