育児と食

妊娠や育児に関する食に関する情報を専門家の立場から、母親、妊婦の立場から発信したいと思います。オーストラリアでの育児、妊娠、ジェンダー論に関する雑記も多いです。どうぞよろしくお願いします!

NHKすくすく子育て「脱ワンオペ」を見て育児の分担に感じること

ツイッター上で話題になっていたので、文字起こしされたものを読みました。こういうとき、海外在住だと話題についていけなくて少し寂しいですね。

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すごい父親の例が挙がっていた

LINEで言い争いになってめんどくさくなってしまって漫喫泊まった離婚宣告された人。なかなかパンチがありますね。正直、子供かよ・・・と思ってしまいました。成人した男性とは思えない行動でしたね。体調不良は奥さんは大人なので自分でどうにか対処出来るとしても、0歳児はどうにも出来ません。

0歳児の体調が悪化して取り返しのつかないことになったら?と想像すらしなかったのかと思うと、なんだか妻の立場としてはつらいですね。なんでこんな男を人生の伴侶に選んでしまったのかと。

ここで男性を叩くのは簡単だが

もちろんこのような育児に参加しない、または当事者意識がない男性を叩くのは簡単です。私も読んでいてけっこう腹が立ちましたし、最初は男性へのうっぷんをこのブログにぶちまけるつもりでした。現に周りにも悪い例が沢山いますからね。(私の夫は違います!と言っておく)

ただなんでこんなにも当事者意識が芽生えないのでしょうか。男女脳のようなものは存在しないと最近の脳科学でも言われていますし、動物の中でもオスが子育てをする種もいるし、遺伝子として育児に関する欠損があるとは思えない。そんな子孫を残せない遺伝子なんて危険ですからね。

というわけで真面目に考えてみました。

日本人男性の育児参加を阻害したのは何?

現時点で多くの日本人男性は育児への当事者意識が乏しいのは事実です。特に海外で生活をしているとヒシヒシと感じます。ただどの人種の男性でも子育てを能力的にも女性に劣らず出来ていると見ていて感じます。それではなぜ日本人男性は能力的にはできるはずなのに、現時点ではできていないのでしょうか。

それは自分の生まれ育った環境と周囲の雰囲気の影響が大きいのでしょう。すなわち自分の父親も育児参加が少なかったので「育児をしない・できない」のが当たり前となってしまいました。しかも、特に年上の男性はその意識が強いですから、育児をすることに対する風当たりも強くなってしまいます。作られた常識と風潮を個人が打ち破るのはなかなか難しいのかもしれません。

いつから今のような男女分業制になったのかといえば、明治時代あたりから国の指針として男女分業制になるようにしたようです。富国強兵のスローガンの元で女性は産んで育てる係、男性は外貨を稼ぐまたは戦争での兵力となる係とされてきました。高度成長期まで続き、当時の成長率から見ると、発展途上国である間はこの方法は効率が良かったのでしょう。

参考までに江戸時代までは武家や商人の家では乳幼児のお世話などは母親や地域のコミュニティ、しつけや勉学や生きるすべを教えるのは父親というゆるい感じだったようです。ただ、人口の多くを占める農民はさらにゆるかったようです。農民は家族で同じ畑や田んぼで働いていましたから、分業にするほどでもなかったためです。赤ちゃんなんてカゴに入れて、夫婦で農作業を日中はしていたようです。または兄弟達が面倒をみる。分業する必要があるのは妊娠~出産~母乳が必要な時期くらいだったのです。

となると、日本人男性の育児参加が低い理由は周りの環境の影響で、大きくいえばこれまでの国の政策のせいではないかと推測できます。それならば育児参加出来るようなスローガン(育児をする男性が素晴らしいみたいなプロヴァガンダ)、税制、社会制度にすれば簡単に日本人男性も育児参加が出来るようになるはずです。男性は育児に適していない遺伝子の持ち主なのではなく、ただただ社会制度や周りの空気が邪魔しているだけなのではないでしょうか。そもそも、女性にも育児の向き、不向きがありますし、母性は湧き出てくるものではありませんからね。

なんで制度は変わらないのか

制度が整ってきたとはいえ、まだまだ追いついていないのが現状。なんでさっさと変えられないのでしょうか。それはやはり政治家の中でちゃんと育児参加をしたことがありそうな人が皆無なのは大きいでしょうね。深層心理には「育児は母親がしろ」というものがうごめいていそうです。

あとは育児に関する政治は利権も少なそうですし、票も取れなさそうです。若者世代と子育て世代の9割以上が選挙に行って、子育て支援をする議員に投票すればまた状況は変わりそうではありますが。とにかく今のワンオペに不満がある人はみんな選挙に行こう!

 

長くなったので続きはまた後日・・・

男性の育児参加には女性がお金を稼ぐ力が必要な件について書こうと思います。

 

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